刈穂というお酒は味わいもあり美味しいお酒です。
そんなお酒での話題、気になりまして、転載させていただきました。

私自身も、お酒とは全く関係のない人間で、醸造学科を選び、日本酒を極めたいと思いました。しかし、脚を入れてみると「日本酒がなんでこんなにも知られていないんだ」ということを知りました。

「造る人はまだいる。でも伝える人がなんでこんなにもいないんだ」

造る人はいると言っても、後継者に悩んでいる蔵元さんは多々あります。しかし、それは伝える人がいないから。佐々木さんにインタビューをさせていただけるように、頑張ってみたいと思います。

人・あきた:老舗酒蔵の新卒社員・佐々木朋子さん /秋田



◇日本酒をより身近に


「山形の日本酒があるのに、秋田のお酒はない!」

人生の転機となったのは、韓国での体験だった。大学3年の09年2月から留学。日本風の居酒屋がブームとなっており複数の店でメニューを開いた が、京都や新潟と並んで山形の酒はあるのに、“酒の国”秋田の銘柄は見あたらない。ショックを受けた。

英語が好きで、高校時代は1年間、米ミシガン州の高校に留学。国際教養大では北米研究を専攻した。韓国留学は「米国を学んでアジアにも興味を持っ たから」。3年生で就職活動を始め、留学前にはメーカー2社から内定を得ていた。

ところが、韓国での経験で「180度方向を変えた」。日本酒についてインターネットで調べ、米や蔵に根付いている菌によって風味が異なるなど、奥 深い世界に魅了された。

「どうしても酒蔵に就職したい」。4月に一時帰国し、内定も辞退した。大学の就職担当部署に話したところ、「出羽鶴」や「刈穂」の銘柄で知られる 地元の秋田清酒(大仙市・伊藤辰郎社長)を紹介された。ちょうど国際部門担当だった女性社員が退社して独立するため、同大に求人票を出していたのだ。

韓国に戻る前に早めに面接を受け、適性検査と英語の試験を経て7月に内定。同社にとって、6年ぶりの新卒社員となった。

まずは製品の箱詰めや梱包(こんぽう)作業に取り組み、商品の名前をしっかり覚えることから。「まだ分からないことが多く学ばせてもらっている状態だけど、選択に間違いはなかったと実感している」と笑顔を見せる。

伊藤道夫・業務部課長は「語学ができるうえ素直な性格。期待している」。同社が海外販売を始めたのは約20年前。佐々木さんにいずれは輸出事務や 外国語ホームページ拡充などを任せたいという。

佐々木さんには、もう一つの思いがある。「海外だけでなく、秋田の人に日本酒をより身近に感じてほしい」。その魅力を同世代にも広めようと意気込 んでいる。【岡田悟】

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■人物略歴

◇ささき・ともこ


旧神岡町(現大仙市)出身。角館高、国際教養大卒。中学時代は駅伝に出場。休日は茶道を習う。両親と姉、妹。23歳。


http://mainichi.jp/area/akita/news/20100419ddlk05070061000c.html