日本酒 利酒師 上仙裕一

日本の伝統と文化をこよなく愛する日本酒の伝道師『利酒師 上仙裕一』のオフィシャルブログ

カテゴリ:日本酒関連 > 日本酒提言


全国新酒鑑評会2019があり
NHKさんなどのニュースで大々的に
放送されていた。

ただ、いくつか違和感を
感じずにはいられなかった。


ツイッターで書かせていただいたとおりになるが
美味しさを競い合ってるわけではなく技術力を見てる
わけである。


とある日本酒セミナーで分かりやすい
たとえをおっしゃっていた方がいた。


フィギュアスケートで言うならば
全国新酒鑑評会は「ショートプログラム」
の規定の演技を競い合うものだ。




ニュースを見ていて、飲み手の
方々が、金賞受賞酒を飲んでいて
「金賞だけあって美味しい」と言っていた。

ほんとか・・・?とおもった。

勘違いしないで欲しいのが
その人を否定してるわけではない。

ただ、このニュースを見て
「へえー!どんなんだろう」と
感じ嗜んでみる。

すると
・思っていたのと違う
・ちょっと香りがきついかな
・飲み飽きするな

などなど。

金賞を取る日本酒は劣化しやすい
ということもあり、飲み手に届く
までに劣化してることも。

実際問題、東京と広島で
お披露目会があるのだが

東京と広島で同じ日本酒なのに
味が違う

という現象は起きているようだ。



全国新酒鑑評会で賞をとるということは
酒蔵にとっては「名誉」なことであり、
「酒造りの励み」にもなっている。

その励みがあるからこそ、わたしたち
飲み手に、美味しい日本酒たちが
届いてくれるのである。


全国新酒鑑評会を見て、飲み手は
なにをおもえばええねん!!

そんな印象も伺える記事になってしまって
いるが

酒蔵同士が技術を磨き
切磋琢磨して「日本酒造り」
をよりよくしようとしてる

ことを感じていただければ
嬉しい限りである。 
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<内容>
1995年の富山県の蔵元さんとまわられたフランスの旅はたいへん勉強になりました。
直孝さんのワイン業界の話はたいへん勉強になりました。
品質の大事さを学んでこられたお話し。

ワインビジネスと観光を結び付けている。

1:品質をどうあげていくか
2:輸出
3:お客様にとって日本酒をどう身近にするか

酒カントリーツーリズムを20年間やってきた

造るのが蔵元
売るのは酒問屋さん

と思ってきた。

お客さんと直接接する「楽しみ」を覚えてしまった。

実際にこちらのようにお店があります
蔵元ショップ Cella MASUMI - セラ真澄 (長野県諏訪市)
上記のサイトをクリックしていただくと、直孝さんのご夫人の公美さんが笑顔で迎えていただけます!

◆ 諏訪の5蔵でのイベントなども実施されている
http://nomiaruki.com/

◆ 「酒蔵を常にお客さんが歩いている」というのが「夢」
この3年ぐらいで日本酒は世界のお酒になれるのでは?と思い始めてきた。
1999年、2001年、2003年のヴィネスポでの手ごたえを感じてはいた
http://webronza.asahi.com/global/2014040600003.html(←こちらは参考資料)

◆ 吟醸酒協会の会長をされていることについて触れる
ワインは優れた飲み物だが「高い」
日本酒は大吟醸は美味しいだけではなく、お値打ちだ

国連の本部でのイベントについてやられたこと
250コあったお猪口があっという間に無くなった

◆ 宮坂さんの日本酒への思いは?
ビールだって、ワインだって、「地域のお酒」だったのが「世界で飲まれる」ようになった。
世界中で日本酒は造られるようになるのは止められない。でも、「本物」は日本にある。
他国とは違う「品質」を保たなくてはならない。

◆ 7号酵母の始まりだが・・・?
諏訪の気質→完全無欠主義
技術を極めていくというのが長野にはある。


<感想>
直孝さんのお話を拝聴させていただいていて、胸がなるような「想い」でいました。
「日本酒の市場」、そもそも「お酒の市場全体」が『縮小』にあるのは否めないですが、
わたしも「日本酒造り」に入ったことあるのですが、「ワクワクさせてくれる飲み物」は
稀だと思います。

あとは、この日本酒をちゃんと「相手に伝えられる人」がどれだけいるのか。
日本酒のファンはたくさんいるのですが、それを直孝さんが言われたように
「お客様を満足させられる」という点。

つまりは「伝道師」の存在がまだまだ足りないのが現状。
そこにわたしがちゃんと入れるように、努力をしていかなくてはならない
と思いながら、聞かせていただきました。


<その他のブロガーさん>
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<小言・反省会>
イベントは無事(?)に終わり、ホッとひとならし。
この状態でよく耐えたというか、なんというか・・・。
タバコを吸える人間だったらタバコ吸っているのだろうけど、お茶をズルズルと。

100名中、30名ほどご挨拶させていただいたけど、3分の2は「すず音」を飲んだことが無かったということ。

これって、蔵元さん・酒屋さんなど多くの酒類関係者からすると驚くことではないのだろうか。

「すず音」は「消費者に認知されてきている」という考えを考え直す必要さえもあるのではないか。

食にアンテナを張られている方々の集まりということは、「飲食への探究心」は強いはずであり、「すず音」のような「発泡性日本酒」というのは興味あるはず。

しかし、本日のようなイベントでは、「日本酒に発泡性があるなんて知らなかった」という声がたくさん。「すず音」ではなく「」や「発泡性日本酒」を飲んだ経験がある方もいたり、多彩であった。

「日本酒の発泡性におけるマーケット」というのはまだまだ「拡大の余地」がある。そのためには、蔵元さんの技術の向上・酒屋さんの温度管理の徹底など課題はたくさんあるのだろうが、「挑戦」しても良いのではないだろうか。

わたしの卒論、実は「低アルコール日本酒の市場マーケット」について書いたこともあり、いろいろと研究したことがあるが、たくさんの酒類の発泡性日本酒はさまざまな形態で存在する。

・にごり系
・瓶内二次発酵
・炭酸ガス注入型

となるのだが、眠っているものはたくさん存在する。

ときめき
泡泡酒
・澪
ジパング
・小悪魔

などなど、こういったものを開拓することもマーケット活性につながる要因になるのではないだろうか。


Twitter:http://twitter.com/osakekun
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