東日本大震災で、東北地方を中心に多くの酒蔵が被害を受け、東北地方の日本酒の出荷量は、一時大きく落ち込みましたが、その後の支援の動きもあり、出荷量は前の年を上回るまでに回復しています。

国税庁によりますと、東日本大震災で被害を受けた酒蔵やビールなどの工場は、東北地方や関東地方など12の県で221か所に上りました。このうち17か所は建物が倒壊するなどの大きな被害を受け、中には別の場所に移転せざるをえなかった酒蔵もあります。

日本酒造組合中央会によりますと、震災が起きたことし3月の日本酒の出荷量は、東北地方全体で前の年の8割ほどに減り、中でも被害が大きかった宮城県では55%、岩手県で61%、福島県で78%にまで落ち込みました。しかし、その後、被災地の酒を消費しようという支援の動きが広がったこともあり、出荷量は徐々に回復し、ことし8月には東北地方の6県すべてで前の年を上回りました。

一方、茨城県では、ことし8月の出荷量が前の年の60%ほどにとどまり、厳しい状況が続いています。

10月12日 17時44分

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20111012/t10013211061000.htmlより抜粋