銘酒誕生に秘められた物語に迫るオリジナルドキュメンタリーシリーズ。今回は、三重の「而今」と栃木の「鳳凰美田」、大吟醸酒の真髄を究めんとする2つの蔵に密着。

放送:2014年2月22日(土) 17時15分~18時15分
再放送:2014年03月16日(日) 06時30分~07時30分
放送局:WOWOWプライム

日本酒業界をけん引する山形の銘酒「十四代」の蔵元・高木顕統氏の監修のもと、おいしい日本酒造りに精進している酒蔵を選定し、それに携わる人々や蔵にまつわる物語に迫る。今回は、日本酒の本丸でもあり“世界一繊細な酒"とも言われる「大吟醸酒」をテーマに、2軒の蔵元の蔵人たちのドラマを描く。登場するのは、栃木県小山市で銘酒「鳳凰美田」を醸す小林酒造と、三重県名張市で銘酒「而今」を醸す木屋正酒造。

栃木県小山市にある小林酒造は、明治5年創業の老舗。だが、5代目で専務を務める小林正樹が継いだ1990年、蔵は存亡の危機にひんしていた。大きな転換が必要だと感じた小林は、未経験だった“吟醸酒造り"への挑戦を決意。かつて酒類総合研究所の指導官だった妻との二人三脚で、時間と労力は著しくかかるものの、雑味をほとんど出さない“究極の絞り"を実現した大吟醸「鳳凰美田(ほうおうびでん)」を誕生させた。

大吟醸「而今(じこん)」で知られる木屋正酒造は、三重県西部の山に囲まれた伊賀盆地に位置する。6代目杜氏の大西唯克は大手乳業メーカーを退社し、広島の醸造試験所で基礎を学んだ後に実家を継いだ。「常にベストを尽くし、改善を繰り返す」をモットーに酒を造り、全国新酒鑑評会で金賞受賞を重ねている。番組監修の高木顕統氏に「若手の中では飛びぬけた才能を持っている」と言わしめた天性の感覚で大西もまた究極の酒を醸す。

(日本) 監修:高木顕統 語り:佐々木蔵之介 取材先:小林酒造「鳳凰美田」小林正樹、木屋正酒造「而今」大西唯克